灸の沈痒効果について 2

花田

 

前回の続きです。

あれから何度か試みたところ、やはり刺された箇所への直接灸が最も痒み及び腫脹拡大を抑える事ができました。刺激量は糸状灸で2、3壮もあれば十分。ただし刺された直後(腫脹が広がらない状態)の施灸でないと効果は低いです。痒みが第二段階(遅延反応)にまで進んでしまうと、患部への直接灸による熱刺激量では炎症悪化の可能性が高い。

痒みの段階には急性反応と遅延反応があり、直接灸による沈痒効果は急性反応期が適しています。

 

灸が効く理由を考える

伝達物質(ヒスタミン等)が受容体(表皮・真皮境界のC線維の神経終末)に作用して生じた刺激が脊髄に伝達され大脳皮質に達し認識されたものが痒みです。

早い段階での施灸によってヒスタミン等放出が少ないうちに、刺された直後の痒みや腫脹拡大を抑えると考えます。その作用は艾中に含まれるシネオール1,8-Cineole)によるものではなかろうか。

燃焼する時に発生するガス中のシネオールが浸透して効果が得られると考えます。

 

艾の原料である蓬(ヨモギ)の裏面の柔毛(毛茸と腺毛の2種)の内、特に腺毛には揮発性の油(シネオール)が含まれます。抗菌・抗炎症・鎮痛・沈痒などの作用。駆虫や去痰作用もあるとされています。

 

ちなみにシネオールはアロマテラピーで使用されるオイルにも含まれているものがあります(ユーカリ精油,ローズマリー精油など)。

 

参考情報 『ヨモギローションが痒みに効果』

http://www.jp-info.com/fukuyakuqa/qa01/qa01_29.htm

http://www.drugsinfo.jp/contents/qanda/ya/qayo1.html

 

http://www.customs.go.jp/tariff/kaisetu/data/30r.pdf

 

艾の原料である蓬には、かなり広範囲な作用があるようです。