督脈で

はなだ

 

主訴箇所というのは多くの場合、触診してみると異状がある。硬軟・凹凸等。

例えば軽く固い状態の場合は、その箇所をほぐすような治療のみで解決する事が多い。

問題はそれで解決しない場合で、それが多いから工夫する必要がでてくる。

異状箇所に絡んでいると思われる筋の起始停止や神経走行や血管や動作連動を考え実行。

駄目な場合は、まず理詰めの甘さと未熟な技術を考えるが、他方面からも症状を考えてみる。

最近は腹部からのアプローチに絞った治療の勉強に傾倒しつつあるが、他にも経絡的流注も観察している。

 

そのような状況で、身体の反応がわかりやすいと感じるのが督脈だった。

 

督脈は、

「会陰部に起こり脊柱に沿って上り、後頭部の風府穴に至り脳に入る。

さらに頭部正中を通り百会穴に上り額を循り鼻柱に至り上歯銀に終わる」 とある。

 

これだけでも督脈が頭や鼻の症状に絡むであろうというのが思い浮かべることができよう。

 

督脈に沿っていくと、背部椎間だと圧痛、頭部は凹凸・浮腫みのような反応が見受けられることが多い。

そしてほとんどの場合、探るまでは凝りや痛みといった自覚症状がない。

 

身柱穴への施灸は「ちりげ」として疳の虫や小児疾患が有名。

百会穴は三陽五会(督脈・任脈・膀胱経・三焦経・肝経・胆経)な場所で、精神鎮静や痔,血圧。

また督脈上は身柱穴・大椎穴・上星穴と風邪症状や花粉症など鼻疾患の反応が現れやすい。

鼻が通ると頭がスッキリとした感覚がする。督脈は精神状態とも密接な関係にあるだろう。

現代風に表現すると自律神経の調整に強い関連がある。

 

◆アプローチ

基本的に指頭の軽圧でも充分反応が得られる場合が多く、強刺激は不要なのでは?

どちらかというと強さよりも深さと時間の差に重点を置きたいと思っています。

施灸は反応見ながら強弱回数調節。これも少なめで良さそう。過去の失敗として身柱ばかりに十数壮施灸したら鼻詰りが悪化。

「副交感神経緊張は鼻の血管の拡張と鼻汁分泌増加を促し、

交感神経の緊張は血管の収縮と鼻汁分泌の抑制を促す」ことも考慮したい。

 

◆実際問題

上記だけで済ませられるケースは少ない。全体施術の中に織り交ぜているので督脈治療だけで行なうことは難しい場面が多い。(他に腹部治療も並行するケースが多い)

ただし督脈刺激の有無で注意してみると、確かに行なった方が成績は良い。

特に風邪っぽいかなという段階での症状(肩こり・喉・鼻)。頭を使いすぎな人。