腹からの肩こり治療一例
はなだ
腹部からの治療で肩こりが改善した症例があったので報告する。
肩こりの要因の一つとして「内臓(胃腸)失調」がある。
その反応箇所として学び、また実際に触れやすいのは背部に目立つ(他に胃経足三里など)。
背部の場合、胃の反応と思われる固さが存在すると、そこの凝り感と共に背部の動き阻害からくる肩こり腰痛発生が考えられる。
対処的に反応箇所だけを緩める目的の施術では、刺激に対して手応えはあるものの、なかなか緩解できない。
特に左背部や足三里に特徴的に反応が現れる事が多いが、そこだけで緩解した事例は正直少ない(劇的に効く事もあるが、今のところ部分的な感が否めない)。
◆症例 女性 三十代
初診時
腰痛治療目的で来院。
脚・背部・腹部の反応から、ほぼ内臓由来の腰痛と判断。
下半身の治療と按腹 キネシオテーピング 飲食指導
このときは肩は全く触らず。
二回目(約一週間後)の来院時に、
「前回の治療が終わってからお腹がゴロゴロする感じがあり、腰以外にも肩が軽くなった」と告げられる。
かなり続いていた肩こりだったので、ご本人も多少驚かれていた様子。ちなみに腰痛症状も改善していた。
◆考察
外堀を埋めても本丸が強固だと、なかなか城は落ちない。
→本丸である腹部をどうにかする →按腹
もちろん外堀を埋める過程を経たので、より結果が出たとも言える。
→胃経治療, 身体全体を鎮静する(自律神経)
生活習慣指導、特に飲酒節制や食事法(急がずよく噛むこと)を順守した事も大きいだろう。
◆課題
腹部における反応の差異など、明確な判定が曖昧なところがある。技術の問題も。
按腹については勉強・研究中で、現時点では自分の言葉で理論付けするのは難しく、巷の解説にも疑問符。
他部位のような筋腱・神経などが中心ではなく、内臓方面への刺激というのは全く世界が違う。単純に臓器のみ、または反応点のみへの刺激である・・・という区別があるようにも感じない。感覚としては両方。
技術的にも非常に奥が深い。
腹へのアプローチは肩こり腰痛に限らず有効な場面が多いと感じる。